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歯のトラブルの元凶?TCH(歯牙接触癖)とは

2019年06月12日
美容鍼灸のこと

画面の前のあなた!口を閉じた状態で一旦ストップしてください。
今、あなたの上下の歯はどの位置にありますか。

上下の歯がぴったりくっついていた人。もしかしたら「TCH」かもしれません。

意外と自覚がない?TCH(歯牙接触癖)とは

「TCH」とは「Tooth Contacting Habit」の略で、訳すと「歯を接触させる癖」のことを指します。一般的な「食いしばり」や「歯ぎしり」とは違い、上下の歯を”持続的に” 接触させる癖のことをいいます。
上下の歯って、いつも接触しているんじゃないの?
いいえ!実は違うのです。通常、口を閉じている時は上下の歯は離れているのが正常な状態です。
上下の歯が接触するのは主に会話中や食事の際だけで、1日のうち上下の歯が接触している時間の合計は20分程度が正常だと言われています。

 

どういうときにTCHになる?

基本的に1人で集中・緊張している場面で癖が出やすいと言われています。
具体的には、

・細かな作業

・家事

・運転中

・勉強や読書

・パソコンやスマホの使用時

等、日常生活の中でよく行う行動の中で出やすいです。
また「ストレス」とも密接に関係しており、日常的にストレス傾向の強い方はTCHの可能性大です。

 

TCHがあるとどうなるの?

TCHは日常的な行動の中で行っていることが多く、「噛みしめ」や「食いしばり」と比べて弱いため自覚がないまま行ってしまっている可能性があります。
噛みしめる力が弱くとも、日常的に長時間行っていると筋肉や顎関節に緊張や負担がかかり続けることになります。放っておくと、就寝中の噛みしめや食いしばり、顎関節症や頭痛、肩こり等の様々な症状に繋がる可能性があります。

 

あなたもTCHかも?TCHのチェック方法

自覚していない場合が多いTCHですが、簡単にチェックできる方法をご紹介します。
舌圧痕がないか?
舌の先端や周縁(側面)に歯のギザギザした跡(舌圧痕)が残っている状態をいいます。
頬粘膜に咬合線がないか?
TCHがある場合、頬の内側の粘膜部分に白い線(咬合線)が出ます。
噛みしめが長時間になるほど、咬合線はくっきりします。

 

TCHを改善する方法

1.リマインダーを活用する

無意識に行ってしまうケースが多いため、まずは自分で気が付けるようにすることがポイントです。
日常生活の中で目が付きやすい場所に「歯を離す」、「力を抜く」などキーワードを書いた紙やポストイットなどを貼っておくのも一つです。

 

2.ストレッチや呼吸法をこまめに行う

長時間同じ姿勢での集中した作業は、TCHを起こしやすくなります。
作業の合間でストレッチや呼吸法を意識的に取り入れましょう。

 

3.症状によっては専門クリニックへの相談も

すでに顎部や口腔部に痛みや違和感を感じている場合など、重症化しているケースはまずは専門のクリニックへ相談して頂くのが適切な対応です。
その上で適切な処置や治療を行うことが大切です。

 

4.鍼灸治療でTCH・顎関節症治療

鍼灸治療では鍼(はり)を凝り固まった筋肉に直接刺すことで、凝りを緩める作用が期待できます。TCHや顎関節症の治療を行う場合、直接凝り固まった咬筋や顎関節周辺へ鍼灸施術を行う他、頚肩部などの関連して筋緊張が出やすいへ部分へもアプローチを行うことでより筋緊張を和らげることが期待できます。また鍼を刺すと筋肉の血管を拡張させて血行を促進することが出来きます。グラン治療院の美容鍼灸施術は1回の施術で約100本前後の鍼をお顔に刺すため、栄養をたっぷり含んだ新鮮な血液をお顔全体に巡らせ、肌荒れやむくみ、くすみの解消などにつながります。さらには筋肉やツボ(経穴)への刺激をすることで、自律神経系のバランスを整えることも出来ます。

まとめ

食いしばりや噛み締め癖もひどくなると頭痛や首肩こりなど、様々な不調を引き起こす原因となります。
食いしばりなどの自覚症状がなくとも、慢性的な首肩こりがある方は一度チェックしてみてくださいね。

 

私が書きました!

川﨑 真澄MASUMI KAWASAKI

鍼灸師

所属:グラン治療院横浜スパイアス院
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