COLUMN

フェムテック

あなたの“つらい”に光を──フェムテックという優しい革命

2025年05月21日
フェムテック

 

「生理がつらい」「妊娠や出産について誰にも相談できない」「更年期の変化が怖い」——

そんな声に真摯に耳を傾け、テクノロジーの力で女性特有の健康課題をサポートする新しい分野が今、注目されています。

その名も「フェムテック(FemTech)」

これは「Female(女性)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語で、女性の心と体を科学的に、そして温かく支えるためのイノベーションです。

 

 

【フェムテックとは何か?】

フェムテックとは、月経、妊娠、不妊治療、更年期障害、性の健康など、女性特有の健康課題を解決するための製品やサービス、アプリ、デバイスの総称です。

例えば、生理周期を記録し体調管理をサポートするアプリ、骨盤底筋を鍛えるためのデバイス、不妊治療の支援アプリ、膣内環境を検査するキットなどが該当します。

 

この分野は欧米を中心に急成長しており、日本でもここ数年で急速に広まりつつあります。

経済産業省もフェムテックを重要な成長産業として位置付け、支援制度を整備しています。

 

 

 

【なぜフェムテックが必要なのか】

実際に、生理の重さを数値化して上司に説明できるアプリを使ったことで、職場環境が改善された例もあります。

妊活アプリを使うことで、夫婦の対話が深まり、精神的な負担が軽減されたという報告も少なくありません。

フェムテックは技術の力で、女性一人ひとりの人生に伴走するパートナーなのです。

 

 

【フェムテックが変える社会】

フェムテックが普及することで、私たちの社会はよりインクルーシブに進化します。

たとえば企業においては、女性の健康に配慮した制度や設備が導入されることで、働きやすい職場環境が実現されます。

学校教育でも、生理や性について正しい知識を学ぶ機会が増え、次世代の若者たちが「自分の体を知る」ことに前向きになるでしょう。

 

また、男性のフェムテックへの理解も重要です。

パートナーや家族の健康について共に学び、共に支える姿勢が求められています。

フェムテックは決して女性だけの問題ではなく、社会全体の意識改革につながるキーワードなのです。

 

 

 

【フェムテックと東洋医学──鍼灸が導くもうひとつの可能性】

フェムテックの文脈で鍼灸も注目を集めています。

いわゆるテクノロジー主導の製品やアプリとは異なりますが、鍼灸は東洋医学の知見と人間の自然治癒力に基づいたアプローチとして、フェムテックの概念と深く親和性があるのです。

 

たとえば、生理不順やPMS(生理前症候群)、更年期障害、不妊症といった女性特有の不調は、自律神経やホルモンバランスの乱れと関係しています。

鍼灸施術はツボ(経穴)を刺激することで、血流を改善し、自律神経の調整機能を高め、内分泌系の働きをサポートするとされています。

 

鍼灸にはストレスを緩和し、心身の緊張をほぐす作用もあります。

これは、現代女性が抱える「がんばりすぎ」による慢性的な疲労や心の負担を和らげる手段として非常に有効です。

 

フェムテックは本来、テクノロジーによって「自分の体を知り、整え、選べる未来」を支えるものです。

その中に、自然療法である鍼灸を取り入れることで、より包括的かつ心身一体のサポートが可能になります。

 

私たちが今目指すべきは、単に便利なツールを使うことではなく、自分自身の体の声に正直になること。

その声に優しく耳を傾け、整えていく手段として、鍼灸はフェムテックの未来を広げる大きな一手となりえます。

 

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私が書きました!

彦山 大樹DAIKI HIKOYAMA

鍼灸師

所属:グラン治療院ブエノスカリン院
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