体の不調は気象病が関係しているかも?
- 2024年03月25日
- 季節の症状
季節の変わり目や雨が降る前などに不調が現れることはありませんが?
今回は気圧や温度、湿度などの気候の変動や天気の変化で現れる「気象病」について紹介していきます。
*気象病は正式な病名ではなく気候の変化により体に現れる様々な不調を表す言葉として使用されています。
気象病の代表的な症状としては、体では頭痛やめまい、肩こり、疲労感、関節痛、吐き気などがあり、持ちの落ち込み、イライラ、やる気の低下などメンタル面の症状が現れることがあります。
潜在患者数は「1000万人」以上と言われており、近年注目が集まっています。
【 気象病の原因とメカニズム 】
気圧や気温、湿度など気象の変化によって自律神経が乱れることが原因と考えられ、特に気圧の変化による影響が大きく、その中でも低気圧のときに症状が現れやすくなります。
これは体の中には気圧の変化を感じるセンサーが耳の奥にあり、内耳と呼ばれる器官が気圧の変化を感知し、情報が脳に伝わることで自律神経のバランスが乱れ様々な症状を引き起こすと考えられています。
また気圧の変化に伴い現れる頭痛は、気圧が下がる事で脳の血管が広がり三叉神経も刺激されることで神経伝達物質を放出されます。
その結果、脳の血管が拡張するとともに炎症物質(CGRP)も放出され頭痛が引き起こされます。
自律神経が正常に機能していると気圧が下がった場合、体内への圧力が減り血管が膨張すると交感神経が働き血管を収縮させています。
反対に気圧が上がり血管を収縮させると副交感神経が働き血管を広げてくれてます。
しかし、緊張やストレスが重なると交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず自律神経が乱れによって身体の不調へと繋がっていきます。
【 東洋医学から考える気象病 】
気象病の改善には「水」の巡りを整えることが大切です。
元々、水を体に水をため込みやすい水滞体質の人は、気候が追い打ちをかけ、水の巡りがかなり悪くなっているため症状が強く現れてしまいます。
また、改善にも時間がかかり、治りにくくすぐ症状が反復しやすい特徴もある為、体の中から水の流れを整えておくことが大切です。
【 改善方法 】
・生活リズムを整える
規則正しい生活は自律神経のリズムを安定させる事ができます。
生活習慣の中でも特に「食事」と「睡眠」そして「休息」の3つが重要です。
しかし、自律神経が乱れやすい人はこの3つを後回しにしがちです。体の状態を整える為にもまずは生活リズムを見直してみてください。
・ 水分の摂りすぎに注意
水分は体にとってとても大切ですが、身体に余分な水分を溜めないためには、必要以上に水分を摂りすぎないよう注意することが必要です。
のどが渇いても、水などの飲料は一気に飲むのではなく、こまめに少しずつ飲む事が大切です。
・塩分は控えめに
体には体内の塩分濃度を一定に保つ働きがあり、塩分の多いものをたくさん食べると塩分濃度を薄めようと体内に水分をため込むようになります。
外食ばかりだと塩分を多く取ってしまいやすくなり為、自炊がおススメですが自炊の場合でも、加工食品には精製された塩分が多めに含まれている為、表示を確認する事も大切です。
また、塩分の排泄を助けるカリウムを多く含むスイカやきゅうり、ほうれん草、枝豆、あずきの他、バナナや柿などの果物、マグネシウムも含む海藻類などもおススメです。
・甘い物や 油っこいものの食べ過ぎに注意
東洋医学では、甘い物や油分の多い食べ物は、体を潤わすと言われていますが、水をため込みやすい人には注意が必要です。
特に油の多い食べ物は身体に余分な水分が溜まりやすい為、油を多く使った食品は過ぎないように心掛けることも大切です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
気象病の改善に鍼灸治療も有効な手段の一つです。
専門的な知識でしっかりと対応いたしますので、お悩みの際には是非ご相談くださいませ。
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私が書きました!
川﨑 真澄MASUMI KAWASAKI
鍼灸師
所属:グラン治療院横浜スパイアス院
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