COLUMN

ストレスのこと

ストレスによる体への影響

2021年09月01日
ストレスのこと

 

仕事やプライベートにおける人間関係をはじめ、様々な要因により不安、焦り、責任、緊張、孤独などを感じ普段からストレスを感じている方も多いと思います。

社会生活における様々なストレスは心身に大きく影響します。

ストレスが加わる事で脈拍が早くなり血圧が上昇しますが、これは「自律神経」の働きによるものです。

自律神経とは内臓器官や血管などの無意識に働いている器官で、体を調整するために絶え間なく働いています。

自律神経の働きには「交感神経」と「副交感神経」の二つに分けられ、交感神経は体の活動時や昼間に活発になります。

交感神経が優位になると心臓に働きかけ脈拍数を増やし、血管を収縮させて血圧を上昇させます。

反対に副交感神経では安静時や夜などリラックス状態で優位になります。

副交感神経が優位になると脈が遅くなり、血管が拡張されて血圧も下がります。

 

この自律神経(交感神経・副交感神経)の二つのバランスが正常に働く事で私たちは健康に過ごすことができます。

しかし、常にストレスが加わると交感神経ばかり刺激され続けることになり、末梢血管は収縮するため手足末端が冷えたままとなり、冷えの原因としても考えられています。

また、積み重なるストレスによる自律神経の乱れによって、頭痛や吐き気、便秘や下痢等の胃腸不良、肩こりや腰痛、痺れ、全身倦怠感、微熱、めまい、不眠など私たちの体に様々な影響を与えます。

ストレスとホルモンの関係

脳から指令を受け副腎皮質から分泌がされる一種に「コルチゾール」と呼ばれるホルモンがあります。

コルチゾールはストレスを受けた際に分泌が増える為、「ストレスホルモン」とも呼ばれています。

コルチゾールの主な働きとして、筋肉でのたんぱく質代謝、肝臓での糖の新生、血糖上昇、抗炎症・抗アレルギー作用など、私たちの体にとって重要な働きをしています。

また、興奮や緊張系の代表格でもある「アドレナリン」もストレスを受けた際に副腎髄質から放出されます。

アドレナリンはストレス反応の中心的な役割を果たし、生き残るために全身を一気に臨戦態勢にする闘争・逃走反応(戦うか逃げるか)に関連するホルモンの一種としても知られています。

 

 

これらのホルモンは、適量に分泌が増える分 であれば緊急時の応急的な処置などに役立ちますが、過剰なストレスが長期的にかかる事で慢性的にストレスホルモンの分泌が高くなり、心身ともに疲弊していき様々な症状が体にも現れます。

不眠やうつなどの精神疾患、そして生活習慣病などに繋がる事も分かってきています。

 

ストレスの発散に飲むお酒のリスク

飲酒によってストレスを発散出来ると考えている方も多いと思いますが、ストレスを飲酒で抑え込むのは依存症にも繋がる為、おススメできません。

飲酒すると吸収されたアルコールが肝臓に運ばれて分解された際に「アセトアルデヒド」と呼ばれる代謝産物が生成れます。

このアセトアルデヒドは副腎髄質に作用し、カテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミン)の分泌を促し興奮作用を高め交感神経を刺激させます。

また、アルコールには気分の高揚や楽しいといった感情を生み出す「ドーパミン」や不安などの気持ちを鎮静化させ、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌を促す働きがあります。

これらの脳内物質により、飲酒によって一時的に不安や緊張を緩和させる作用が強力に働きます。

飲めばすぐにストレスから逃れられるため、普段からストレス発散目的で連日のペースで飲んでいると脳は抗えなくなってきます。

習慣化が進むとともに同じ効果を得るために徐々に飲酒量やアルコール度数が増えていきその結果、知らず知らずのうちに依存していくため、注意が必要です。

さらにアルコール依存症とうつ病の合併頻度は高いというデータもあります。

長期の飲酒によってうつ病を引き起こす場合もあれば、うつ病の症状でもある憂鬱や不眠を緩和しようと飲酒した結果、アルコール依存症になるケースなど様々です。

アルコールの依存は本人では気づかない事が多く、お酒が強いと思い込んでいる事も多くあります。

ストレスの対処法やお酒に対する知識を増やし、自律神経やホルモンをはじめ、体にも与える影響を知る事が大切です。

 

アルコールによる睡眠への影響

アルコールによって眠たくなり入眠しやすくなる為、寝る前にお酒を飲む人も多いと思いますが寝酒は睡眠の質は低下します。

就寝直前まで飲むことで交感神経の働きが高い状態が睡眠中にも続く為、睡眠の質も低下させてしまう事になり、目覚めの悪さや日中の眠たさ、疲労感、だるさによるやる気の低下などが現れます。

睡眠は人生の土台であり、睡眠を正しくコントロールできれば身体が健康な状態で維持できるだけではなく、感情も前向きとなり、効率的な仕事もできますが、これだけ重要な睡眠が日々損なわれる事になります。

ストレスによって色々と考えて寝むれない…お酒を飲むとスムーズに寝むれるという方も多いと思います。

しかし根本的な解決にはなっておらず、身体の回復を妨げている事を覚えておきましょう。

 

 

穏やかな毎日を過ごすために

日々過ごすうえでストレスは避けられないものですが、少しでもストレスの影響による体の負担を減らす為にも、食事・運動・入浴・睡眠などの生活習慣を見直し自律神経やホルモンの働きを整える事が大切です。

また日々の喧噪を離れ、春の桜や秋の紅葉などの季節折々の花々や木々の木漏れ日、小川のせせらぎ等、自然を五感で感じる時間を作る事も大切です。

心に余裕を作る事で心身が安定し簡単にはストレスで負けにくくなります。

 

 

ただし、ストレスの大きさや同時に起こる複数の問題、長期的にかかるものは体への負担がとても大きくなります。

一人で抱え込まず、家族や仲間に相談する事も重要です。

ストレスを上手くコントロールし、ストレスを減らすための行動をしてきましょう。

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

ストレスによる乱れた自律神経を整えるためには鍼灸治療も有効な手段の一つです。

専門的な知識でしっかりと対応いたしますので、お悩みの際には是非ご相談くださいませ。

 

 

私が書きました!

川﨑 真澄MASUMI KAWASAKI

鍼灸師

所属:グラン治療院横浜スパイアス院
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