COLUMN

自律神経

その不調、自律神経が原因かも?

2024年12月11日
自律神経

 

私たちの体は日々、目に見えないメカニズムによって支えられています。

その中でも「自律神経」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。

自律神経は、心と体の健康を維持するための重要な役割を担っており、ストレス社会といわれる現代では特に注目されています。

 

自律神経とは?

自律神経は、私たちの意思とは無関係に体の機能を調節する神経系です。

心臓を動かしたり、呼吸をしたり、消化を助けたりと、生命活動の維持に欠かせない働きをしています。

自律神経はさらに、「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経から成り立っています。

 

交感神経

活動時や緊張時に活発になる神経です。

いわゆる「戦うか逃げるか」の状態に関連し、心拍数を上げ、血圧を高めてエネルギーを供給します。

仕事や運動で活躍する場面に適しています。

 

副交感神経

休息やリラックスの際に優位になる神経です。

消化機能を高めたり、脈拍を穏やかにしたりして体を修復する役割を担います。睡眠やリラックス時に重要です。

 

この2つの神経がバランスよく切り替わることで、体は健康を保っています。

しかし、ストレスや不規則な生活習慣が続くと、自律神経のバランスが乱れ、不調が現れることがあります。

 

 

 

自律神経の乱れが引き起こす不調

 

  • ・頭痛やめまい
  • ・不眠や寝つきの悪さ
  • ・消化不良や胃の不快感
  • ・疲労感や集中力の低下
  • ・冷え性や手足のしびれ

 

これらは一見、別々の問題に見えますが、多くの場合、自律神経の乱れが根本原因であることが少なくありません。

特に、現代人はスマートフォンやパソコンなどの使用で目を酷使し、交感神経が優位になりがちです。

これが慢性的なストレスとなり、自律神経のバランスを崩す原因になるのです。

 

 

 

自律神経を整える方法

 

適度な運動を心がける

ウォーキングやヨガなど、軽めの有酸素運動が副交感神経を活性化させる効果があります。

また、リズム運動(一定のリズムで体を動かす運動)は自律神経を整えるのに役立ちます。

 

規則正しい生活リズムを保つ

早寝早起きを心がけ、毎日同じ時間に起きることが重要です。

また、朝起きたら日光を浴びることで、体内時計を整えやすくなります。

 

食生活を見直す

バランスの取れた食事は体の機能を整える基盤です。

特に、ビタミンB群やマグネシウムを含む食品は自律神経を安定させる作用があると言われています。

 

深呼吸や瞑想を取り入れる

深呼吸を行うと、副交感神経が優位になり、リラックス効果を得られます。

1日に数分間、目を閉じて静かに深呼吸をする時間を作るだけでも違いが出ます。

 

温活(体を温める)を意識する

湯船に浸かる、温かい飲み物を摂る、冷たい飲食物を控えるなど、体を温める習慣を取り入れることで血流が良くなり、自律神経が整いやすくなります。

 

ストレスマネジメント

趣味の時間を作る、友人と会話を楽しむなど、自分がリラックスできる方法を見つけてみてください。

ストレスが減ることで自律神経も安定します。

 

 

 

鍼灸と自律神経の関係

 

副交感神経を活性化する

鍼やお灸は、ツボ(経穴)を刺激することで体をリラックスさせ、副交感神経を優位にする働きがあります。

これにより、ストレスによって優位になりがちな交感神経の働きを抑え、心身のバランスが整います。

 

血流を改善する

鍼灸は血行を促進し、体内のエネルギー(気)の巡りを良くすることで、冷え性や肩こりなどの症状を和らげます。

これが、ストレス軽減にもつながります。

 

特定のツボを刺激して不調を改善

例えば、不眠やストレスに効果的とされるツボには以下があります。

 

神門(しんもん): 手首の内側にあるツボで、リラックス効果があります。

 

内関(ないかん): 手首から指3本分下のツボで、ストレスや不安感を和らげます。

 

足三里(あしさんり): 膝下のツボで、全身のエネルギーを整える役割があります。

 

 

自律神経は、私たちの心と体をつなぐ重要なシステムです。

ストレスや生活習慣の乱れで不調を感じたときは、鍼灸の力を借りてみるのも一つの方法です。

鍼灸を活用しながら、日々の生活習慣を見直し、自律神経を整えることを心がけてみてはいかがでしょうか?

私が書きました!

彦山 大樹DAIKI HIKOYAMA

鍼灸師

所属:グラン治療院横浜スパイアス院
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