「夜中に目が覚める理由」それ、心が疲れてるサインかもしれません
- 2025年04月18日
- 睡眠

眠れない夜に、あなたは何を考えていますか?
真夜中、ふと目が覚める。
時計を見るとまだ午前3時。
「またか…」と思いながら、なんとなくスマホを開く。
SNSを眺めても、気分は沈んだまま。
そのまま朝になり、どこかぼんやりとしたまま1日が始まる。
そんな日々が続いていませんか?
夜中に目が覚める「中途覚醒」は、多くの現代人が抱える悩みです。
睡眠の質が下がれば、心も身体も蝕まれていくのです。
その原因の多くは、**あなたが“気づいていない習慣”**に潜んでいるかもしれません。
「夜中に目が覚める」原因は、実は昼間に作られている
多くの人が、「夜に眠れない理由は夜の行動にある」と考えがちです。
しかし実際には、昼間の過ごし方や思考パターンが、夜の眠りに深く関係しています。
ストレスと交感神経の過剰な刺激
仕事、家庭、人間関係。
現代社会はとにかく情報と刺激にあふれています。
「今日のタスク、間に合わなかった」「あの人に言いすぎたかも」——
そんな思考が無意識に頭の中をぐるぐる回っていませんか?
人はストレスを感じると、交感神経が優位になります。
これは“戦う状態”とも呼ばれ、身体が常に緊張している状態です。
この状態のまま眠りにつくと、身体は眠っているのに、脳は起きている——
いわゆる浅い睡眠になりやすいのです。
中途覚醒を引き起こす習慣
寝る直前までスマホを見ている
スマホやパソコンなどの画面が発するブルーライトは、脳を覚醒状態にします。
眠りのスイッチが入るはずの時間に、「興奮」を受け取ってしまっては、良い睡眠など望めません。
→ 解決策:
寝る1時間前からスマホはおやすみモードに。
どうしても触りたいときは、ブルーライトカットモードをONにしましょう。
寝る前に考え事・反省会をしてしまう
「あれもやってない」「明日どうしよう」
そんなネガティブな考えごとは、心を休ませるどころか、さらに緊張させてしまいます。
→ 解決策:
寝る前は「今日の感謝3つ」を書き出してみましょう。
些細なことでOK。「あったかいお茶が美味しかった」「電車で席を譲られた」——
前向きな気持ちで1日を終えることが、深い眠りに導いてくれます。
カフェインやアルコールを夕方以降に摂っている
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインは、意外と長く体内に残ります。
また、アルコールは一時的に眠気を誘いますが、その後の眠りを浅くする作用があります。
→ 解決策:
カフェインは14時以降は控える。
アルコールも就寝3時間前にはやめましょう。
ハーブティーや白湯がおすすめです。
寝室の環境が整っていない
温度、湿度、光、音。
眠る環境が整っていなければ、どんなに眠くても脳は「安全ではない」と判断して、浅い眠りになります。
→ 解決策:
快適な寝室づくりを意識してみましょう。
・室温は18~22℃
・完全遮光のカーテン
・静音の空気清浄機や加湿器
・香りも大事でラベンダーのアロマはリラックス効果があります
起きる時間が毎日バラバラ
人間の身体には**体内時計(サーカディアンリズム)**があります。
寝る時間よりも、「起きる時間」を一定にすることが、睡眠の質を左右します。
解決策:
休日も平日と同じ時間に起きるようにしましょう。
朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、自然に夜眠れるようになります。
睡眠と鍼灸
夜中に目が覚める、眠りが浅い——
そんなあなたに、鍼灸という選択肢があることを、ぜひ知っていただきたいのです。
鍼灸は“自律神経”を整える力を持つ、睡眠改善のプロフェッショナルでもあるのです。
なぜ眠れなくなるのか?自律神経の乱れに注目
まず、睡眠に深く関わっているのが「自律神経」です。
これは私たちの体を**オンモード(交感神経)とオフモード(副交感神経)**でコントロールしているシステムです。
日中は活動的にするため、交感神経が優位に
夜はリラックスして眠るため、副交感神経が優位に
…となるのが理想です。
しかし、現代人の生活ではこのスイッチがうまく切り替わらないことが多いのです。
仕事のストレス、スマホの刺激、夜型生活——
それらが交感神経を必要以上に刺激し、眠る頃になっても体が“戦闘モード”のままです。
この結果、眠りが浅くなり、夜中に目が覚める「中途覚醒」が起きてしまうのです。
「副交感神経」を優位に導くチカラ
鍼灸施術の最大の魅力は、身体の緊張をゆるめ、副交感神経を活性化できるところにあります。
鍼をツボ(経穴)に打つと、その刺激が神経を通じて脳の視床下部や脳幹部に伝わります。
これらは「自律神経の司令塔」と呼ばれる場所です。
刺激によって脳は「リラックスしてもいいよ」という指令を出し、心拍が落ち着き、呼吸が深くなり、筋肉の緊張がほぐれるのです。
つまり、鍼灸は自然な形で体に“眠れる状態”を思い出させてくれるのです。
東洋医学の視点:眠りは「気(き)」と「血(けつ)」の巡りで決まる
東洋医学では、不眠や中途覚醒は「気(エネルギー)」と「血(栄養・潤い)」が脳に十分に巡っていないためとされます。
特に以下の状態が関係します
心脾両虚(しんぴりょうきょ)
ストレスや考えすぎで心と脾(胃腸)が弱り、睡眠が浅くなる
肝気鬱結(かんきうっけつ)
怒りやイライラが溜まって気の流れが滞り、眠れなくなる
腎虚(じんきょ)
加齢や慢性疲労により体のエネルギーが不足し、夜中に目覚めやすくなる
これらの状態を整える経穴(ツボ)に鍼やお灸でアプローチし、気血の流れをスムーズにします。
結果として、“自然に眠れる身体”を内側から取り戻していきます。
睡眠に効果的な代表的なツボ
神門(しんもん)
手首の小指側、腱の間
心を落ち着かせ、不安や緊張をやわらげる
百会(ひゃくえ)
頭頂部の真ん中
脳の緊張をゆるめ、リラックス効果
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしの上約4〜5cm
自律神経調整、冷え・不眠に効果的
太衝(たいしょう)
足の親指と人差し指の骨の間
イライラを沈め、気の流れを整える
眠りは、人生の1/3を占める大切な時間です。
その時間を、もっと心地よく、もっと豊かにしてくれるのが鍼灸の魅力です。
不眠に悩んでいるなら、一度「鍼灸」を選択肢に加えてみてください。
薬に頼らない、優しいアプローチで、あなた本来の眠る力を取り戻します。
夜中に目が覚めて「また眠れない…」と落ち込む代わりに、
今日からは「眠れる環境を整えてみよう」と、自分に優しい選択をしてみませんか?
眠りを変えることは、人生の質を変えることです。
ぜひ、今日から小さなことから始めてみてください。
「ぐっすり眠れた朝」の幸せを、あなた自身にプレゼントしましょう。
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私が書きました!
彦山 大樹DAIKI HIKOYAMA
鍼灸師
所属:グラン治療院ブエノスカリン院
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