肩こり腰痛
- 2019年11月15日
- お家ケア
グラン治療院にて、1番多いお身体のお悩みは『肩コリ』『腰痛』です。
本日は、そんなお悩みを抱えている方にご自身で出来るセルフケアのご紹介を致します。
腰痛の原因はいろいろとありますが、レントゲンやMRIなどによる画像検査で腰痛の原因が特定された人は15%で残りの85%では肉体的な原因が特定されず、腰痛の発生や慢性化には心理的なストレスなどの要因が関与しているというのをご存知ですか?
この肉体的な原因が特定されない85%の腰痛は非特異的腰痛と呼ばれ、全体の大きな割合を占めています。
また魔女の一撃ともいわれる辛いぎっくり腰もこの85%に含まれます。
〇ストレスが原因で起こる肩コリ、腰痛について
現代社会においてストレスは皆さん感じることも多いと思います。
ストレスが原因で起こる肩コリ、腰痛の背景には、日々の忙しさや仕事上の不満、近所付き合いや家庭内トラブルなどのストレスの積み重ねで引き起こすといわれています。
では、なぜストレスが原因で引き起こされるか。
それは・・
ストレスを感じ続けると、心身ともに疲弊し自律神経のバランスが乱れ、交感神経が緊張状態になります。
そうすると、血液循環が悪くなり筋肉が緊張することで肩コリ、腰痛が引き起こされます。
また、ストレスを受け続けると気分や感情、さらには痛みやの情報などをコントロールするノルアドレナリンやセロトニンなどの神経伝達物質に異常をきたします。
気分が落ち込み、無気力やうつ状態になり、些細なストレスにも影響を受け、攻撃的になったり痛みをより感じやすくなります。
辛くても検査で異常が見つからず学校や職場ではサボっているように見られ、気分が落ち込むだけでなく、
頑張っていても理解してもらえずそれがさらなるストレスを生み出し、悪循環になってしまうこともあります。
そこでご自身でもできるセルフケア解消方法をお伝えいたします。
心がけたい栄養素や腰痛に効果的なツボへの刺激を覚えて頂き、少しでも解消していただけたらと思います。
〇ツボ押しで『肩コリ』『腰痛』を解消
[肩井]けんせい
特効的なツボで、肩周りの血行をよくする効果があります。
肩の一番高い位置で、首と肩のちょうど真ん中にあります。
実は、一般の方だと少し探すのがむずかしツボかもしれません。
ですが、僧帽筋という筋肉上にあるため、仮にツボをはずしていたとしても効果が期待できます。
固く重く響く箇所を押してみてください。
[委中]いちゅう
委中は、腰痛に効果的なツボです。
膝の真裏にある横ジワの中央にあります。
軽く膝を立て、膝の真裏を両手の親指を重ねて押してください。
痛みがある場合は無理をせずゆっくり押してください。
[腎兪]じんゆ
腰にある腰痛に特効のツボです。
さらに腎臓機能も活性化します。
くびれに手をあて、背中に親指をもっていきあたるところにあります。
東洋医学的に腎臓の不調は腰痛と関係があると言われています。
腰に手を置き腎兪に親指をあて軽く押しもみます。
[小海]
肩甲骨周りの凝りからくる肩コリに効果的です。
肘を曲げ手のひらを上に向け、小指の外側を肘にむかってなぞり、肘の骨にぶつかる手前です。
肩を押すのが大変な方は腕の張りをほぐして頂くのも効果的です。
腕には肩まで繋がっているツボの流れが沢山あります。
[腰腿点]
腰腿点は別名、腰痛点といい、このツボは読んで字のごとく、腰の痛みに効果的なツボです。
腰腿点は2か所あり、一つは人差し指と中指のライン上を手首側に進み指の止まるところ。
もう一つは、薬指と小指のライン上を手首側に進み指の止まるところ。
二か所のうち、押さえてみて痛みの強い方を手でゆっくり痛すぎない圧で10秒程度押してください。
ペンを使って押すことも出来ますのでオフィスなどで急な腰痛が現れた時などゆっくりと押して見てください。
[攅竹]
眉頭にあるツボです。
目周りのツボが肩コリの解消にも効果的です。
また、疲れ目にも効果的です。
机などに肘をつき、親指に眉頭をあてます。
自信の頭の重さで体重をかけ痛気持ちい程度の圧で押します。
〇お灸を使ってセルフケアをしよう
では、これらのツボをお灸を使って刺激する方法をご紹介致します。
お灸は、薬局や雑貨屋さんなどにも売っており、
アロマの香りがするものや煙の出ないタイプのお灸も発売されています。
最近ではお灸女子というワードも現れ若い女性を中心に大きな広がりを見せています。
『お灸をご使用して頂くうえでの注意事項』
お灸は、ご自身で行うことは問題ありませんが第三者に行う場合には、
「きゅう師」の国家資格が必要となりますので、ご自身で行うようにしてください。
また、お灸は火を使いますのでヤケドが起こる可能性もゼロではありません。
その日の体調によっても体感温度は変わりますので取り扱いには十分注意してください。
熱いときは我慢せず外すようにしてください。必ず灰皿を近くにおいて始めることも忘れずに。
一度に大量に行わず、1~2か所から始めるようにして下さい。
また、自信で行うには難しい場所はヤケドの原因になりますので、避けましょう。
最初から一度にたくさん行うとのぼせたような感じが出ることもあるのでやりすぎは禁物です。
お灸は薬局などに売っておりますが、最初はソフトなタイプから行うことをオススメいたします。
レギュラータイプもありますが、行う場所によってはソフトタイプでも熱感を強く感じることがあります。
※妊娠中の方はかかりつけの医師に相談してから行うようにしてください。
〇予防に必要な栄養素
予防に心掛けたい栄養素をご紹介致します。
タンパク質、カルシウム、ビタミン、ミネラルがいいといわれており、
タンパク質は、筋肉や血液を作るうえでとても重要になります。
『タンパク質』
タンパク質が多く含む食材には、肉類では若鶏胸肉や牛もも肉、
魚類では、マグロの赤身やカツオなどに多く含まれています。
卵には、タンパク質の必須アミノ酸バランスが非常によいと言われています。
また、大豆には畑の肉と呼ばれるほどアミノ酸バランスの良い良質なたんぱく質が豊富に含まてています。
『カルシウム』
カルシウムは、骨の形成に大切です。
また神経や筋肉の興奮の調節にも関与しています。
カルシウムを多く含む食べ物には、牛乳やチーズなどの乳製品をはじめ、骨ごと食べられる小魚や
殻ごと食べれる干しエビなどに多く含まれています。
『ビタミン』
ビタミンB群は、神経の働きを正常に保ち、ストレスに負けない強い身体を作ることが出来ます。
ビタミンCは、免疫力の強化や抗酸化作用はじめ、多彩な働きを持つ栄養素です。
皮膚や血管、粘膜や骨を強化しストレスを和らげる作用があるといわれています。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けます。
ビタミンDが不足しカルシウムの吸収がうまくいかないと精神的にイライラします。
ビタミンEは強い抗酸化作用があり、「若返りビタミン」とも呼ばれています。
動脈硬化の予防や血行を良くしたり肌のシミや冷え性にも良いといわれています。
ただ、ビタミンDにおいては特にサプリメントなどでの極端な過剰摂取は身体によくないのでの摂取量には気を付けましょう。
ビタミン類が多く含まれる食べ物は、緑黄色野菜や果物、豚肉や納豆です。
ビタミンB群では、レバーや大豆製品、まぐろやかつおなどの魚介類に多くビタミンDでは魚介類、キノコ類などにビタミンEではアーモンドやヘーデルナッツ、ヒマワリ油などの植物油にも多く含まれています。
食事は骨や筋肉を強くしたり、疲労回復を促すなど身体に大きな影響を与えます。
普段から、偏食などには気を付け、バランスの良い食生活に気を付けていきましょう。
〇良い姿勢を心がけましょう
肩こり、腰痛の原因はストレス以外にも、姿勢が大きく関わってきます。
マッサージを受けても1週間もすればすぐに痛みが・・という方がほとんどかと思いますが、なぜこのように慢性化してしまうのかというと、日常生活の中での体の使い方やクセが深く関係しています。
人間の頭の重さは”約5キロ”。
よくボウリングの球に例えられますが、ボウリングの球と同じ重さのものが体の1番上に乗っています。
良い姿勢で支えていれば、頭の重さが真下にかかるため、負担は少ないのですが、猫背や顎が突き出したり悪い姿勢が続くと、頭を支える筋肉に大きな負担がかかってしまいます。
特に女性は男性に比べて筋肉量も少なく、筋力も弱く、細いため首がこりやすいのです。
実は重労働なデスクワーク
PC作業が当たり前な時代になり、「1日中座りっぱなし」なんて声は当たり前のように聞きます。
仕事のストレスや人間関係の複雑さも加わることで、交換神経が優位になり筋肉を緊張させるので、
長時間の筋肉の緊張は筋疲労を招くことになります。
筋疲労が続けば、筋肉のバランスを崩し悪い姿勢になりさらに筋肉への負担が大きくなるので悪循環。
ストレスと姿勢が、肩こりや腰痛を慢性化させる大きな原因ですが、それが仕事からくるものだとしても、
簡単には仕事をやめれないですよね。
しかし、姿勢だったら少しの意識ですぐに変えられます。
良い姿勢とは
「良い姿勢」は真横から見て、耳、肩、腰、膝が一直線になる姿勢です。この姿勢なら、
頭の重さをバランスよる支えることができます。
しかし、「悪い姿勢」のように猫背で顎が出ている状態は、頭の重さを支えようと首や肩の筋肉に力が入ってしまいます。また、体全体のバランスをとるため腰の筋肉にも力がかかり腰痛にも繋がっていくのです。
座った姿勢でも同じことが言えます。前かがみになってしまうと首に力が入ってしまい、ふんぞり返った姿勢だと腰が丸まり負担がかかってしまいます。
良い姿勢のポイント
①まず、肩の力を抜き左右の肩甲骨の内側を近づけます。②肩甲骨を近づける感覚が分からない方や、
肩に力が入ってしまう方は両肘を後ろに引くだけでもOK
③この時に腰を反りすぎないよう注意
④そして、アゴを引き
⑤下腹に少し力を入れ
⑥膝を伸ばします
真横から見て、耳、肩、腰、膝が一直線になってますか?
初めは少し窮屈な感覚かもしれませんが、ぜひ試してみて下さい。
長時間の休憩より、こまめな休憩
良い姿勢についてお話致しましたが、たとえ良い姿勢であったとしても同じ姿勢を長時間続けるのは筋肉が固まってしまうので良くありません。
集中しているとどうしても、長時間同じ態勢になってしまうことがあります。
30分~1時間に1度休憩を挟み一瞬でも良いので姿勢を変えましょう。
できるなら、少し歩いたり軽いストレッチも加えると筋肉をほぐすのに効果的です。
効率的な仕事をするには積極的にこまめな休憩を挟む方が良いでしょう。
本日は、ストレスに関係する『肩コリ』『腰痛』についてお話致しましたが、ひとことで肩コリ、腰痛といっても様々な原因があるので、自己判断、また我慢はしないで早めに病院などの検査を受けることも大切です。
病院で検査をしても異常がない場合、ストレスによるとも考えられますので、ツボ刺激などを思いだし、ぜひ実践をしていただければと思います。
グラン治療院
佐戸井恭市
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私が書きました!
佐戸井 恭市KYOICHI SATOI
鍼灸師
所属:グラン治療院東京院
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